ネタバレ注意!古屋兎丸『Marieの奏でる音楽』の感想
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みなさん、古屋兎丸という漫画家はご存知ですよね?
このブログでも何度かおすすめのマンガの紹介などをしてきました。もし、まだ見ていない人はこの機に読んでみてください。
そんな古屋兎丸の『Marieの奏でる音楽』という作品が約15年ぶりに復刊したようなので読んでみたので感想を書きたいと思います。
ネタバレを含む可能性がありますので、嫌な方はご注意を。
あらすじ
空に浮かぶ大きな女神マリィに守られた”ピリトの地”。
工房のまちギルに住む少女ピピは、この地に満ちる音楽をただひとり聞くことができる少年カイに、一途な思いを寄せている。
作品紹介なんかにはこんな感じで書いてありますが 、もう少し詳しく書いてみます。
ピリトに住むピピとカイは幼馴染です。カイが小さい頃に海で遭難し、その出来事をきっかけに特殊な能力が宿ります。
その能力とはマリィを見ることができる能力。そしてカイは神の存在を存続させるかどうかを決めることができる力を持ちました。
神という存在がいる限り人の文明は進歩することができません。しかし神という存在を存続させなければ、人間の文明は進歩することができます。
でもマリィは文明の進歩を妨げてはいるものの、自身が奏でる音楽により人の感情を落ち着かせるなど、平穏な日々を人間たちに与えています。この音楽がないと人々はケンカをしたり、怠けたりしてしまいます。
かつてピリトができるずっと昔、人間は鳥のような機械を使って空を飛ぶことができるほどの高度な文明を築いていました。しかしその文明の発達とともに人類は私利私欲を満たすために人を殺し大地や物を奪い合いました。それを見かねた神は大雨を降らし、大地と人間を沈めました。
その後に作られた人類たちは二度と同じ過ちを繰り返さないようマリィを作ったと言われていました。マリィはこのようにして文明の進歩を奪う代わりに、争いが起きないようバランスを取っていたのです。
そのことを知っているカイは、マリィの存在を認め進歩はないが平穏な日々を送るのか、今までとは違い争いが起こるかもしれないが進歩することができる世界か。マリィを愛していたカイはどちらを選んだらいいのか悩みます。
そして悩んだ末、選んだ答えは・・・・
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この続きは本を読んでみてください。
カイはどちらを選ぶのか。人間は進歩することができるのか。このあと世界はどのようになるのか・・・
予想外の結末があなたを待っていることでしょう。
感想
正直『ライチ☆光クラブ』や『女子高生に殺されたい』などの作品から入った僕は、読み始めた瞬間に「古屋兎丸の作品っぽくないな?」と思いました。
何て言うかものすごいファンタジーな作品なんで、今まで僕が持っていた古屋兎丸のイメージが完全に覆りました。
作品を一言でいうと、
「壮大すぎてわけわかんねぇ!!!」です。
文化・宗教など独自の世界観が広がっています。
兎丸先生は人間の憎しみや悲しみなどをなくしたいっていう気持ちや、世界のどこかで起きている戦争や飢餓などの問題に激しく心を痛め、争いのない世界を普通の人よりも望んでいるから、この作品を書いたのではないかと思います。勝手な僕の解釈ですけど。
とにかくすごい漫画なのは確実です。『ライチ☆光クラブ』とかから古屋兎丸先生の作品を読み始めた人は、多少作風や内容に違和感を持つかもしれませんが、絶対に読んでおきたい作品でしょう。
若干値段は高いかもしれませんが、500ページ以上あるので妥当でしょう。辞書みたいな見た目です。
古屋兎丸を知らない人も知っている人も読んで損はない作品です。
本当にすごいです。
まとめ
兎丸先生のマンガを読むたびに、世の中には天才っているんだなぁ…と思わされますね。
ほかのマンガもそうですがこの『Marieの奏でる音楽』を読んだ後でも、やっぱりそう思いました。本当にすごい…。
気になった方は是非読んでみてください!